みなさま、こんにちは。バランスライフコーチの岩下玲子です。
先日、東京へ行ってまいりました。
目的は、知人が出演するミュージカル「流れる雲よ」を観劇するためです。
これは特攻隊を題材にしたミュージカルで、私はこれまでその存在を知りませんでした。
ですが、知人が特攻隊員の役で出演すると言うお話を伺い、「ぜひ観に行こう」と思ったのです。
さらに、この時期は第二次世界大戦の終戦記念日とも重なっており、特別な意味を感じながら足を運ぶことになりました。
当日は、朝、東京へ行き靖国神社へ参拝しました。
実は、私はこれまで一度も靖国神社を訪れたことがなく、正直なところ「行こう」と思ったこともありませんでした。
むしろ、以前の私であれば少し距離を置きたい場所だと感じていたかもしれません。
しかし、この数年で私自身が大きく成長できたことや、NLPやHUNA(フナ,古代ハワイの叡智)の技法を通じて
「感情を手放す」と言う実践を重ねてきたこともあり、今なら落ち着いて参拝できると感じたのです。
そして「今こそ行く必要がある」と言う感覚が湧いてきて、参拝を決めました。
初めて訪れた靖国神社は、やはり特別な日だったこともあり、大勢の方で賑わっていました。
境内の周辺には警察の方々が警備にあたり、参拝者にはスーツ姿の会社関係者や政治家らしき団体、
そして一般の方々まで、本当にたくさんの人々が鳥居から本殿へと長い列を作っていました。まさに圧倒される光景でした。
実際にその場に立ってみて、私が一番強く感じたのは「感謝」の気持ちでした。
本殿正面での参拝は人の列が長すぎて難しかったため、私は規制のかかっていない本殿横の「御霊をお祀りしている場所」へ足を運びました。
すると不思議と「こちらに参拝した方がよい」と言う感覚があり、そこで静かに手を合わせることができました。
靖国神社は、多くの方に一度は訪れていただきたい場所だと思います。
特に終戦の日には、戦没者のご家族やご親族も参拝されていることでしょう。
その姿を見て「思いを寄せる」と言うことの大切さも改めて感じました。
人それぞれ参拝の仕方は異なりますが、それぞれの想いを持って、日本のために尽くしてくださった方々に感謝を伝えることができる場所なのだと思います。
複雑な感情が溢れる舞台
靖国神社に参拝した後、お昼から有楽町マリオンでミュージカル「流れる雲よ」を観てきました。
特攻隊をテーマにした作品で、今年で上演25年を迎えるロングランミュージカルです。
ちょうど終戦記念日に観ることができたというのも、本当に大きなご縁だなと感じています。
観ている最中から、そして終わった後も、一言で「よかった」とは表現できないほど、胸にさまざまな感情が入り混じりました。
若くして家族を残して戦地に赴く人、まだ結婚もしていないけれど親孝行をしたいと願う人…。
それぞれの人生の大切なものや想いが、舞台上で生き生きと表現されていました。
物語の中で特に印象的だったのは、主人公の幼なじみ二人が作ったラジオから「未来の放送」が聞こえてくるという設定です。
令和の時代の終戦日の放送が彼らに届き、「戦争が終わる」ことを知った上で、なお命をかけて出撃していく…。
その姿には、言葉にできない思いが込み上げてきました。
後半はもう涙が止まらず、一緒に行った友人三人でボロボロ泣きながら観ていました。
けれど、不思議なことに「泣いてすっきり」ではなく、胸の奥に重たいものと深い問いが残ったんです。
「もし自分が明日死ぬとしたら、なすべきことをやりきれているだろうか?」
「大切な人に、自分の想いを伝えられているだろうか?」
そうした問いが次々と浮かんできて、終演後に渡されたアンケート用紙にはとても言葉をまとめられませんでした。
受け継がれた命への感謝
特攻隊員の方々の多くは、命を日本の未来に託して逝かれました。
その命が紡がれて、子どもたちが生まれ、そして今の私たちにつながっている。
そう思うと、「今をどう生きるか」という問いは、決して軽くは扱えないのだと改めて感じます。
私たちがこうして平和に暮らせている背景には、たくさんの命の犠牲と、愛する人を送り出した家族の涙があります。
その事実を忘れずに、自分の命を大切に扱い、「幸せに生きること」「次の世代へ愛や希望をつないでいくこと」こそが、
今を生きる私たちの使命なのではないでしょうか。
ミュージカルがくれた問い
「流れる雲よ」を観たことで、私は改めて考えさせられました。
— 命をどう使うのか。
— 何をなすために、この命を生きるのか。
答えはまだすぐには出ません。けれど、こうして考える機会を与えていただいたことに心から感謝しています。
終戦の日に観劇できたこと、そしてこの気づきをいただけたことは、私の人生にとって大切な宝物になりました。
🌸みなさまは、もし「明日が最後の日」としたら、誰にどんな言葉を伝えたいと思いますか?
ぜひ一度、ご自身の胸に問いかけてみてくださいね。
