病は「気」から
10月に入り、だいぶ過ごしやすくなりましたね。今回もお読みくださってありがとうございます。
今日はご縁があって、芸術文化祭にお邪魔しました。
チケットをいただいたので、日本芸能が一堂に発表される会を楽しませていただいたんです。
三味線の演奏やお琴、日本舞踊など、普段なかなか触れることのない世界を堪能しました。
楽器の音色や舞の美しさに触れると、日本の伝統芸能の奥深さをあらためて感じますね。
そんな中で、ふと頭に浮かんだのが「病は気から」という言葉でした。
皆さんも一度は耳にされたことがあると思います。
この言葉、日本語の奥深さをよく表しているなと最近特に感じています。
実は「病は気から」という言葉を、ひらがなを外してみると「病気」という熟語になりますよね。
つまり「病気」とはそもそも“病は気から生じるもの”という意味が込められているのです。
とても示唆に富んだ表現だと思いませんか?
気を整えることが、何よりの治療
私は以前、病院で人工透析の仕事をしていました。
腎臓病の患者さんは年々増えていて、治療をしても決して数が減っていかない現状に直面していました。
透析は血液の大掃除をして、体に溜まった不要なものを取り除きます。
でもそれはあくまでも「症状の対処」であって、病そのものを治しているわけではないのです。
だからこそ、私は思うのです。
「治療」という言葉の本当の意味は、気を整えることにあるのではないかと。
嫌なことが続くと心が落ち込み、悲しみや不安の状態が長く続けば、免疫力が下がって病気を招きやすくなる。
逆に、いつも明るく元気に過ごしていると、免疫力は自然に高まり、病気になりにくくなっていく。
これは研究でも証明されていますし、実体験として感じている方も多いのではないでしょうか。
だからこそ「病は気から」という言葉は、単なることわざではなく、私たちが健康であるための大切な教えなのだと思います。
日々の暮らしの中で、自分の“気”をどう整えるか。
これを意識して過ごすことが、健康にも人生にもつながっていくのではないでしょうか。
「元気」と「病気」をつなぐ“気”のチカラ
元気と病気って、どうしても対比して考えがちですよね。
私も以前は「病気の人がいて、その上に普通の人がいて、さらにその上に元気な人がいる」と思っていました。
でも、「元気」という言葉の本来の意味を考えると、気づくことがあるんです。
元気というのは本来、すべての人に備わっている“普通の状態”なんですよね。
もし元気がないと感じるなら、それは何かしらエネルギーが落ちているサイン。
そのエネルギーがどんどん下がっていくと、病気という形になって現れてしまう。
だからこそ、「どうやって元の気=元気をキープしていくか」が、健康であり続けるためにとても大切だなと感じています。
「気」のつく言葉が教えてくれるもの
ここで、皆さんにちょっと問いかけです。
「気」という字が入った言葉、何か思い浮かぶものはありますか?
例えば――
言葉 | 意味・解説 |
---|---|
勇気 | 「勇ましい気持ち」、まさに強いエネルギーそのものですよね。 |
人気 | 「人の気」と書きます。人の気が集まっている状態だと考えると、すごくイメージしやすいです。 |
気合 | 気持ちと気持ちを合わせること。自分の中のエネルギーを一つに統合する感覚。気持ちが散らかっていると力が出ませんが、気合が入ると全身がまとまって動けますよね。 |
負けん気 | 負けないエネルギー。気持ちの強さが表れています。 |
弱気 | 気が弱ってしまっている状態。本来の元気ではない姿です。 |
気分 | 「分ける」という字が入っています。同じ気持ちが続いているのが「気分が良い」、逆に続かないと「気分が優れない」となるのかもしれません。 |
陽気 | 太陽のように明るい気。ポジティブなエネルギーそのものですね。 |
さらに日常でよく使う「気を使う」「気にかける」「気にする」なども、すべて“目には見えない気のやりとり”ですよね。
面白いのは、「目に見えないものを信じない」と言う方もいらっしゃいますが、
実際には誰もが自然と“気”を使いながら生きているということ。
それくらい「気」は、私たちの暮らしや心身の健康に深く結びついているのだと思います。
見えないエネルギーと心の整え方
私たちは日常の中で、当たり前のように見えないエネルギーを使っています。
「心配りをする」「心を配る」と言っても、目に見える形で心を配っているわけではないですよね。
けれども、確かに人と人との間に伝わっている。
そう考えると、見えないエネルギーは確かに存在していて、私たちの生き方に深く影響しているんだと思います。
「信じない」という人もいますが、逆に「信じる」という人は、そのエネルギーをとても大切にしている。
結局、そのエネルギーの状態によって、健康か不健康かが決まってくるのだと私は感じています。
実際にドイツのゲルマン医学でも、「病気と心の状態の関係」が明らかにされています。
大きなショックや深いトラウマを経験すると、その後に身体に物理的な病気が現れるケースが統計的にまとめられているんです。
病名ごとに「この病気になる人はこういう心の状態を持っている」というデータもあるほど。
つまり、心のアップダウンが激しかったり、マイナス感情を抱え続けたりすると、
体に不調が出やすくなるということなんですね。
一方で、楽しい感情やポジティブなエネルギーは、心にも体にも悪影響を与えません。
だからこそ「いかに自分の心を整えておくか」が健康に直結するのです。
「病は気から」を日常に取り入れる
先日参加した「生保営業支援エキスポ」というオンライン展示会でも、このテーマをお話ししました。
病気の根本には「気」が関わっていて、気を整えることこそが健康への第一歩。
そのためには――
- 好きなことを楽しむ
- ゆったりと瞑想する
- 自分の気持ちに正直に向き合う
そんな小さな習慣がとても大切なんです。
冒頭でお話しした伝統芸能に取り組んでいらっしゃる方は、芸能を学び実践すると共に『気』も整えていらっしゃるのだと感じました。
今日のテーマは「病は気から」でした。
健康のために薬や治療が必要なときもありますが、その前にまず「自分の心の状態」を見直すことが大事だと思います。
元気でいることは、特別なことではなく本来の自然な姿。
だからこそ、心を整え、気を整えることが、自分を守り、毎日を豊かにしてくれるのだと思います。
どうか皆さんも、ご自身の心と気を大切にされてくださいね。